クリップスタジオペイントは、最近かなりリーズナブルな値段で手に入れることが出来るようになりましたが、しかし、一つ超えなければならないハードルがあります。
それは、PCのスペックです。PCのスペックは高ければ高いほどいいのですが、それに比例して値段も上がります。
そこで、クリップスタジオペイントが快適に使える環境にはどのPCを購入すればいいのかを説明していきたいと思います。
クリップスタジオペイントのPCの選び方
クリップスタジオペイントは他のグラフィックソフトに比べて高品質で多機能のために要求されるPCスペックも高くなります。
PCのスペックで重要になる部分は、CPU、メモリー、GPU(グラフィック)そして、ディスプレイ(フルHD以上)になります。
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セルシスが推奨するPCスペック
詳しくはこちらに記述しております。
こちらに記述されているスペックは、あくまでも起動時に支障が起きない最低ラインで、制作する作品のクオリティによって求められる性能も高くなっていきます。
低スペックPCでクリスタを使うと起きる障害
- CPUの性能が低い(特にシングルコア):ペンを走らせている途中でフリーズ
- メモリーが少ない:レイヤーを増やした時にフリーズや突然画面が表示されなくなる
- GPU(グラフィック)の性能が低い:3D素材を使用出来ない?、動きが鈍い。
ほとんどがフリーズや画面が真っ暗になりCPUのファンだけがゴウゴウと雄叫びを上げる状態になります。
最悪の場合は、強制終了になります。性能に余裕のあるPCの購入を推奨します。
※Intel製のグラフィックは基本性能が低いですが、クリップスタジオペイントの3D素材を動かすのに支障はありません(あくまで私の使用PCです)。
※CPU、メモリーやGPUの詳細については、こちらの記事「今あるPCでクリスタが使用できるか確認」で、ご参照することができます。
デスクトップPCを選ぶ基準
デスクトップ用のCPUはパワーがありますので、i7(4コア8スレッド)、i5(4コア4スレッド)でもOKだと思います。
あと、デスクトップPCは構造上バッテリーがありませんので、停電すればPCも即OFFになります。こまめにデーター保存を心がけてください。
対策としてUPS(無停電電源装置)と言う物があります。
しかし、購入金額はそこそこですが、バッテリーの処分費用が1万円近くにもなるみたいなので、法人ならともかく個人ではあまりおすすめ出来ません。
金銭的に余裕のある方におすすめします(ノートやモバイルPCには、バッテリーが装備されているので不要)。
ノートPCを選ぶ基準
ノートPCの場合は、4コア8スレッドCPUでグラフィックが綺麗なのを選ぶのがベストかと思います。
そうなるとハイエンドクラスになるのかと思います。
タブレッドPCを選ぶ基準
最高クラスのみおすすめ。それ以外では、制作に支障が出る恐れがあります。
CPUは、処理能力が上がれば上がるほど熱が発生し消費電力も上がります。タブレットPCは省電力のため構造上処理能力が落ちます。
例えば、WACOMの最上クラス Wacom MobileStudio Pro 16(i7版)であれば安心かとおもいます。
高性能PCを買うタイミング
高性能なPCは高額なので、なかなか手が届かないのが現実かとおもいます。しかし、時期によって価格が下がる場合があります。
その時期は、3月の決算時期やPCのモデルチェンジする直前などがお勧めです。
購入場所
初心者の方は家電量販店での購入をおすすめします。価格では、家電量販店の方がネットより割高ですが、ネットの場合は自己責任ですので、初心者やPCに詳しくない方はおすすめできません。
家電量販店などの専門店の方が、店員が丁寧に説明してくれます。自分に合ったPCを容易にすぐに手に入れることが出来ます。
あと、購入者がお子様であれば、学割と言う選択肢もあります(しかし決算値引きと併用は難しいかも知れません)。
初心者のお勧めPC
初心者のおすすめのPCは、日本メーカーのNEC、東芝、富士通のPCです。
日本メーカーPCをお勧めする理由
- 初心者にやさしいシステムが装備されている
- 構造が頑丈で故障するリスクが低い
- 故障してもサポートが充実
私も、ネットではなく家電量販店で購入しました。購入したい時期が偶然決算だったので高性能PCを約10万円も安く購入しました(それでも14万ちょっとしましたが……)。
PCは「頑丈」な理由で、富士通のハイエンドノートPC購入しました(中古であまりいい物が無かったので……)。
日本メーカーのPCは余計なソフトがいっぱい入っているのが常ですが、今回買ったPCにはウイルス対策ソフト「マカフィー」が入っていました。
しかも、3年間台数無制限版!これはうれしかったです。あとディスプレイが4Kで、スピーカが「DOLBY」とある意味オーバースペックだったのですが、もちろん余計なソフトが入っていたのを差し引きしても、かなりお得な買い物だったと思います(クリスタも問題なく動きます)。
デスクトップPCであればもっと安く購入することが出来ます。
少しでも安く抑えたい場合はGPUを強化
最近は、メーカー各社共に購入する際にカスタマイズが出来るようになっています。それにより自分の都合に合ったPCを安く購入することが出来ます。
そこで、i7(4コア、8スレッド)を搭載するのがベストなのですが、経済的に厳しいと言う方はこういうカスタマイズ方法もあります。
その方法は、i7をi5(4コア、4スレッドの方)にダウングレードして、GPU(グラフィックボード)を強化します。
GPUは、通常CPUに内蔵させているものを使用しますが、独立したGPUを装備することで、内蔵型に比べ倍以上の性能を発揮します。
そして、GPUには、GPGPUという機能がありまして画像処理以外にCPUのサポートを行う事も出来ます。
性能はどの位になるかはGPUにもよりますが、例えi7の性能まで至らなくてもクリップスタジオを使用するのに十分な性能を確保することができるかと思います。
経費でも、i7装備に比べて約1万円前後節約することができます。
ノートPC限定!ハイスペックPCを安く購入する方法
ノートPCは、デスクトップPCに比べて少し割高なうえ、ハイスペックともなれば確実に高額になります。
しかし、安く買う方法がありました。その方法を可能にしたのがゲーミングノートPCです。
ゲーミングノートPCは、ゲームをするために作られたPCです。
ゲーミングノートは、ゲーミングなのにゲームをプレイする方にはおすすめできませんが、クリップスタジオペイントを使用するには十分の性能があります。
ゲーミングPCは、CGキャラがガンガン動くゲームをプレイするのでそれなりのパフォーマンスがないとプレイに支障をきたします。そのためCPU、メモリー、GPUのスペックがかなり高めに設定されています。
もしかしたら、一般のハイエンドノートよりもパフォーマンスが上かも知れません。
あと、ゲーミングノートをゲームプレイ目的での購入をおすすめしない理由としては、ゲームソフトが日進月歩で発展していってますので推奨スペックも上がります。
その都度、ソフトに合わせてPCのバージョンアップをしていかなければいけませんが、ノートPCにはそれができませんのでゲーム目的でのゲーミングノートの購入をおすすめ出来ない理由になります。
しかし、クリップスタジオペイントの場合、ゲームの様にいきなり推奨スペックが上がったりすることはまずないと思いますので、10年間使用することも可能かと思います。
※デスクトップ版の場合は、完全にオーバースペックで尚且つ高額になりますので、ゲーム目的以外ではお勧めしません(中には購入されている方もいますが……)。
ゲーミングノートについては、私なりにピックアップしたのがありますのでこちらを参照してください。
記事「低価格ゲーミングPCをクリップスタジオペイント専用PCにする」へ
追伸(2017/10/17)
最近、性能がゲーミングノート級のノートPC「HP Pavilion Power 15-cb000」が登場!
ゲーミングノートとは違い普通のノートPCのデザインのため、周囲の目を気にせずに外出先で作業が出来ます。
性能はノートPCではトップクラス、お値段も10万円前半とリーズナブルになっております。
PCのスペックと上のリンクで紹介している「OMEN HP 15-ax200」の比較も記しています。
ぜひこちらも、ご参照ください。
くわしくは
記事「HP Pavilion Power 15-cb000」と「OMEN HP 15-ax200」を比較してみたへ
どうしても中古で安く買いたい
初心者が、中古PCの購入をあまりおすすめしませんが、どうしてもほしい場合(特にノートPC)は、デザインを気にならないなら上記で記したゲーミングPCをお求めになってはいかがでしょうか。1、2年の型落ちでしたら新品と遜色はないかと思います(それでも、10万前後はします)。
※初心者の方は、ネットでの購入はNG。ソフマップなどの専門店で店員のアドバイスを聞きながら買うようにしてください。
まとめ
クリップスタジオペイントは優れたグラフィックソフトです。様々な機能があるためPCにかなりの能力が求められます。
クリップスタジオペイントも発売してから年数も経過していますので、その間にPCにスペックもかなり向上してきました。
ロースペックPCでも問題なく使用できる日も近いかも知れません。
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