一見するとただのビジネスPCですけど、中身は以前紹介したゲーミングPC「OMEN HP 15-ax200」とほぼ同じスペックで値段も同じというか、お得感があるように思います。
今回は、この「HP Pavilion Power 15-cb000」のご紹介とゲーミングPC「OMEN HP 15-ax200」と比較検証をしていきたいと思います。


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ゲーミングノートとほぼ同性能のHP Pavilion Power 15

以前、クリップスタジオペイントの能力をフルに活かすには、高いスペックのPCが必要と記事に書きました。
しかし、スペックの高いPCは値段も高いのが実情です。
そこで、10万円代で購入できる低価格ゲーミングノート「OMEN HP 15-ax200」を紹介しました。
その「OMEN HP 15-ax200」を落ち着いたスタイリッシュな形にして登場したのが「HP Pavilion Power 15-cb000」であります。
「中身が一緒なら検証する必要なくねぇ?」とお思いでしょうが、マイナーレベルでの、進歩と後退と両方が混在して、興味深い検証結果を得られると思います。

HP Pavilion Power 15-cb000は何の使用目的に向いているのか

向いている

  • 2Dグラフィック制作
  • 動画編集
  • 音楽編集

PhotoshopやIllustrator、クリップスタジオなどのイラストやマンガ制作に最適です。
あとは、ユーチューブなどの動画配信サイト向けの動画編集や音楽編集なども有効かと思います。
これらのソフトは、急にスペック要求が上昇することは滅多にないので、10年は使用できます。

向いていない

  • ゲーム
  • 3DCG制作
  • Microsoft Office

ゲーミングノートはゲームに向かないと言うと、なんともパラドックス的な言い方になりますが、現実的にそうなっております。
PCゲームソフト(特に海外の3CG系)は、毎年要求されるスペックが上昇しますので数年でパフォーマンス不足に陥る可能性があり、その都度10万以上もするPC本体を購入するのは、コストパフォーマンス的に良くないと思います。
ゲーム目的の場合は、CPUやメモリー、グラフィックボードの交換が容易なデスクトップタイプを購入した方が、いいと思います。

3DCG制作をする目的で購入するのも、あまりおすすめできません。
3DCG制作ソフト事態が、グラフィックボードの相性に左右されます。
一か八かでやって使えればいいが、使えなかった場合かなりの金銭的損失になります(ローエンドクラスなら大丈夫かも知れませんが……)。
この場合、3DCG制作用BTOパソコンがおすすめになります。

Microsoft Officeをメイン使用する目的で購入するのも、コストパフォーマンス的にいいとは思えません。
「大は小を兼ねる」と言いますが、明らかにオーバースペックです。
ゲームソフトのように、急激なスペック要求の上昇もありませんので、それ以外の使用理由がないのでしたら、ロースペックPCでも十分使えますので、そちらの方をおすすめします(安いですし……)。

「HP Pavilion Power 15-cb000」のスペック

HP Pavilion Power 15-cb000には、ベーシックモデル、スタンダードモデル、パフォーマンスモデルの3種類があります。

この3種類のモデルと共に、PCのスペックとして重要な部分を紹介していきます。

CPU

i5-7300HQ(ベーシックモデル)
i7-7700HQ(スタンダード、パフォーマンスモデル)

i5-7300HQ、i7-7700HQ共にノートPCでは最高性能のCPUを搭載しております。
通常なら、省電力型のi7-7500U等の後ろにUが書かれているタイプが装備されています。
Uはウルトラブックの頭文字を意味し省エネに優れますが、逆に処理能力は落ちますのでi5では最高であるi5-7300HQ(約130%)よりも下になります。

GPU(グラフィック)

NVIDIA GeForce GTX 1050 グラフィックス

上記の「HD Graphics 620」はCPU本体内に格納されているGPUになります。
i5-7300HQやi7-7700HQには、620よりは少し上の「HD Graphics 630」(約110~120%)が装備されています。
しかし「NVIDIA GeForce GTX 1050」は、独立単体型なので性能も段違いになります。

ストレージ

HDD 1TB(ベーシックモデル)
SSD 128GB + HDD 1TB(スタンダードモデル)
SSD 256GB + HDD 1TB(パフォーマンスモデル)

高機能モデルになると、SSDが標準装備されるようになります。
SSDは、HDDより記憶容量が少ない反面、処理スピードが速い特徴があります。
SSDには、起動時間を早めたいOSやウイルス対策ソフトなどPC処理に負荷が掛かるソフトをいれて、それ以外をHDDに入れるような棲み分けが可能です。

メモリー容量

8GB(ベーシックモデル)
16GB(スタンダード、パフォーマンスモデル)

PhotoshopやIllustrator、クリップスタジオなどのグラフィックソフトを本格的に使用する場合は、16GB搭載型の方がいいと思います。

メーカーによるメモリー増設は不可になっておりますので、変更が出来ません。
あと、増設する際はカバーを開けなければならないので、PC本体がメーカー保証の対象外となる恐れがあります。
※最大認識メモリー容量は不明

ディスプレイ

フルHD被光沢 IPSディスプレイ(ベーシック、スタンダードモデル)
UHD(4K)被光沢 IPSディスプレイ(パフォーマンスモデル)

グラフィックソフトを扱う場合には、フルHDで十分だと思います。

4kは、画素数が4倍なので画像がより鮮明に見えます。

外観

すべてUSB 3.1

私の場合は、2.0でも不自由はありませんが、USB3.1の端子が3つ付いています。

電源オフUSB充電機能付きもあり、とても有効です。

※電源オフUSB充電機能とは、PCを起動させなくてもUSBで充電を行うことができる機能です。
USB 3.1 Type-C

USB端子の新しい規格。もちろん、電源オフUSB充電機能も付いています。

今後、PCやスマートフォンはこの規格に変わると言われています。

※USB3.1とUSB3.1 Type-Cは、端子の形やサイズが違うので注意してください。
重さは、2.29kg
2.29kg!! ……軽いとは言いがたいですが、持ち運ぶことはできます。

会社で使っても違和感がない
これ重要です。
ゲーミングノートを会社のオフィスで使用する場合、かなり違和感や抵抗感がありますが、このPCならオフィスに十分溶け込みます。

価格

ベーシックモデル 99,800円~
スタンダードモデル 129,800円~
パフォーマンスモデル 159,800円~
※全て税抜き

私的には、かなりリーズナブルな値段だと思います。通常、このスペックだと軽く20万は超えてもおかしくはありません。
普通に使用する場合は、ベーシックモデルで十分です。
本格的にグラフィックソフトを使用する場合は、メモリーが一番重要なので上位モデルをおすすめします。



HP公式オンラインストアはこちら(http://jp.ext.hp.com/notebooks/personal/pavilion_power_15_cb000)
icon


HP Pavilion Power 15-cb000 vs OMEN by HP 15-ax200

※OMEN by HP 15-ax200はメーカでの販売は終了しました。

モデル名 HP Pavilion Power 15-cb000 OMEN by HP 15-ax200
写真
特徴 ゲーミングノート並の性能を持ったハイスペックPC 低価格を実現したゲーミングノート
CPU ベーシックモデル
Core i5-7300HQ
スタンダード、パフォーマンスモデル
Core i7-7700HQ
スタンダードモデル
Core i5-7300HQ
パフォーマンスモデル
Core i7-7700HQ
GPU(グラフィック) NVIDIAR GeForce GTX 1050 (4GB) スタンダードモデル
NVIDIAR GeForce GTX 1050 (4GB)
パフォーマンスモデル
NVIDIAR GeForce GTX 1050Ti (4GB)
※Tiはパワーアップ版
ストレージ ベーシックモデル
1TB HDD (SATA, 7200回転)
スタンダードモデル
128GB SSD + 1TB HDD
パフォーマンスモデル
256GB SSD +1TB HDD
スタンダードモデル
1TB HDD (SATA, 7200回転)
パフォーマンスモデル
256GB SSD +1TB HDD
メモリー容量 ベーシックモデル
8GB
スタンダード、パフォーマンスモデル
16GB
※メーカーによる増設は不可
スタンダードモデル
8GB
※メーカによる増設可
パフォーマンスモデル
8GB
※メーカーによる増設は不可
ディスプレイ ベーシック、スタンダードモデル
15.6インチワイド・フルHD非光沢・IPSディスプレイ
(1920×1080)
パフォーマンスモデル
15.6インチワイド・UHD(4K)非光沢・IPSディスプレイ
(3840×2160)
スタンダードモデル
15.6インチワイド・フルHD非光沢・IPSディスプレイ
(1920×1080)
パフォーマンスモデル
15.6インチワイド・UHD(4K)非光沢・IPSディスプレイ
(3840×2160)
本体の厚みやUSB端子 22~27mm
2.29kg
USB3.1 x 3
USB3.1 Type-C x 1
HDMI端子 x 1
22~25mm
2.24kg
USB2.0 x 1
USB3.1 x 2
HDMI端子 x 1
見た感じ ビジネスや趣味等幅広い分野で使用可能 明らかにゲーマー
さらに詳しい詳細 スペック詳細(PDF) スペック詳細(PDF)
価格の比較 ベーシックモデル
99,800円~
スタンダードモデル
129,800円~
パフォーマンスモデル
159,800円~
※税抜き
スタンダードモデル
109,800円~

パフォーマンスモデル
139,800円~

※税抜き

「OMEN by HP 15-ax200」を上回るメリット

OMEN by HP 15-ax200を上回るメリットは、次のとおりです。

スタイリッシュなデザイン

ゲーミングPCの特徴として、独特のゴツゴツした外観が購入にある程度勇気が必要なります。
しかし、このPCは、ゲーム以外でもビジネスや趣味など多方面で利用できるデザインとなっております。

16GB標準装備

これはうれしいですね。
オプションによる増設で1万以上負担が増えたり、増設不可などの融通が利かない部分がありましたのでこれはいいと思います。

USB端子

「OMEN by HP 15-ax200」では2.0が含まれていましたが、全て3.1に統一してかなり進歩しています。
電源オフUSB充電機能は、充電器としても使用できて便利です。
しかもtype-c端子もあり、先進性も感じられます。

ACアダプター

両機とも大きいので、メリットではないですが「OMEN by HP 15-ax200」よりは若干小さくなっている感じはします。

値段

これも、メリットと言うより感想になりますが、「OMEN by HP 15-ax200」の間にうまい具合に収まった印象を受けます。

「OMEN by HP 15-ax200」を下回る点やデメリット

色が選べない

たしかに、ゲーミングPCよりかは手に取りやすく使えるシーンも増えましたが、「シャドウブラック」のみというのが残念です。
シャドウブラックのみと言うのは明らかに男性を意識して、女性ユーザーのことを考えていない印象を受けてしまいます。
ピンクとは言いませんが、せめてホワイトがあれば良かったかなと思います。

熱処理の問題


※OMEN by HP 15-ax200の中身
この機種においてこれが、最大のデメリットかと思います。
中は、OMEN by HP 15-ax200とほとんど同じで、排気ファンも2つ装備されて効率よく冷却される構造になっていますが、ファンが2つあるため音が大きめになります。
問題は、中身ではなく外見にあります。
OMEN by HP 15-ax200は、ゲーミングPCであるため熱処理を意識した作りで吸気口がかなり広い範囲にありますが、HP Pavilion Power 15-cb000の場合はデザインを重視したため、底面の一部にしか吸気口がなくPC本体が高温にさらされやすい構造になっております。

吸気口が底面の一部にしか無いため、リフトアップヒンジを導入し底面を底上げしているのですが、そこにも問題があります。
リフトアップヒンジによって排気が、ディスプレイとキーボードの間から出る形になります。
それによって、半開きの状態では排気口をふさぐ形になりますので、完全に開いた状態を維持しないかぎり熱を効率よく吸排気することが出来ません。
あと、構造的に冷却効果がある吸引式のPCクーラーが使用できません。

吸引式PCクーラー
使用できるのは、冷却台タイプのみとなります。

冷却台式PCクーラー

しかし、キーボード面が熱を吸収するアルミニウムなので、

USB扇風機でキーボードに風を当てた方が効果的かも知れません(冬は手がホッコリ)。

USB扇風機

DVDドライブ非搭載


この内部を見る限り、DVDドライブが入るスペースは無いですね。
一昔前は必須でしたが、最近はあまり使わなくなりました。
しかし、ソフトのインストールには必要なので比較的に安価なポータブルDVDを購入した方がいいと思います(約3,000円)。

映像コンテンツを視聴したい場合は、ポータブルBlu-rayの購入をおすすめします(約1万円前後)。

※ブルーレイが絶対必要以外、ポータブルDVDで十分だと思います。

クリップスタジオ用PCとしての根拠

※この段落はコミックイラスト、漫画作成ソフト「クリップスタジオペイント」専用欄ですので、ご興味の無い方は飛ばしてください。
今回、紹介したPCはオーバースペックぎみかと思いますが、10年間使用すると想定しています。
確かに「クリップスタジオ専用PC」なども販売していますが、性能は抑えめです。
必要最小限の機能や趣味目的での使用であれば、専用PCで事足りると思いますが、やりこめばやりこむほど高い性能を要求されます。
その理由を詳しく説明していきたいと思います。

  1. メモリー容量
  2. CPU
  3. GPU(グラフィック)
  4. SSD

メモリー容量

メモリー容量は、一番意識しなければならない部分になります。

プロやプロを目指すイラストレーターが、コミックイラストを制作するときレイヤーが100枚以上、多い場合は500枚以上使っている場合もあります(私は最高50枚ぐらい)。

レイヤーが増加すればするほど、メモリーの占有率も増加してそれなりの容量を要求されます。

しかも、メモリーは、OSやその他のソフトにも割り振られていますので、クリスタ専用ではありません。

私も使用しているPCのメモリーが8GBなので、ぎりぎりです。

絵をかなりやりこんでいたら、画面が真っ暗になることが時々ありその原因がメモリー不足だと気付きました。

※レイヤーが500枚の場合、レイヤー1枚の容量にもよりますが16GBでは無理で、32GBか64GB必要になります。HP Pavilion Power 15-cb000では出来ません。

CPU

CPUで重要なのは、i5かi7ではなく、デュアルコア(2コア)かクアッドコア(4コア)かです。
以前、スクールで借りたPCでペンタブを使用し、線を描いたとき数秒間フリーズし表示されました。
パソコンのスペックを確認したら、i7で2コア4スレッドでした。
改善しなかったので交換しました。交換したPCではペンタブがスムーズに動きスペックを調べたら、i7で4コア8スレッドでした。
今度は、私のPCでCPUがcore i3(2コア4スレッド)でペンを走らせたら同じくリキャストタイム(待機時間)が発生しました。
以上の理由で、デュアルコアでは不安が残ります。
デュアルコアでは最高性能のi7-7500Uでようやく安心出来るレベルだと思います。
4コア4スレッドは、2コア4スレッドよりも処理能力は上になります。
ですので、i5-7300HQ(4コア4スレッド)は、i7-7500U(2コア4スレッド)より処理能力は上になります。
i7だからと言って、全てがi5を上回っている訳ではないので注意してください。

GPU(グラフィック)

GPUが必要なのは、3D素材をスムーズに使用するためです。
建物や背景のCGを使うことで、作業効率を格段にアップさせることが出来ます。
あと、QUMARION(クーマリオン)の使用には高いスペックが要求されますので、それも想定の上での事です。

SSD

SSDは、solid state drive(ソリッドステートドライブ)の略で、フラッシュメモリーやRAMを使用したハードディスクです。
わかりやすく言えば、USBメモリーをハードディスク化したような物と思ってください。
従来のハードディスクより遙かに情報処理能力が高いのが特徴です。
値段が高いのが欠点なので、従来型と併用しているのが現状です。
特に、OSの起動時間短縮、ウイルス対策ソフトによるPC負荷の軽減、クリップスタジオの作業の効率化の目的で使うのが有効かと思います。



HP公式オンラインストアはこちら(http://jp.ext.hp.com/notebooks/personal/pavilion_power_15_cb000)
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まとめ

いかがだったでしょうか。
スペックや性能では、申し分ないと思います。
しかし、熱処理にやや心配がのこりますが、CGを思いっきり使用しているゲームならともかく、グラフィックソフトぐらいならそんなに高温にはならないかも知れません。
かなりの高温にさらされないかぎりは、無理してPCクーラーを購入する必要は無いかと思います。


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